家族心理学研究者の第一人者にインタビュー

 

sakamotomasaya 

神戸松蔭女子学院大学人間科学部心理学科助教授 
                   坂本真佐哉先生

 

(先生の御所属はインタビューがされた当時のものです。)

 

              インタビュアー 東海大学大学院 池亀真司
                     武蔵野大学大学院 高橋誠  

 

 

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1.研究領域はなんですか?

いろいろですが、まず、システムズアプローチ、家族療法、ブリーフ、社会構成主義、心身医学がキーワードですね。もともと、家族の世界にいたわけでなく、九大の心療内科にいました。3年の臨床経験ののち、家族療法、システムズアプローチに出会って、東豊先生などがいる小郡まきはら病院に押しかけました。「スタッフ増やそうと思ってるけど、どう?」と言ってもらい、願ったり叶ったりで、2年間東先生や、牧原浩先生、和田憲明先生などに教えてもらいました。

2.どのような問題意識で臨床をはじめましたか?

問題を抱えている人の苦しみは、家族といえども周りにうまく伝わっていない気がしていました。また、周囲の人の心配や気持ちも伝わっていない。みんな解決したいと思っているのに、それぞれの思惑が違って、うまく歯車が合っていないことがとても歯がゆい感じがします。何か、うまくお手伝いできることはないかな、と思っていました。

3.師匠、影響を受けた人は誰ですか?

直接は、東豊先生。あとは、飲み会などで児島達美先生や吉川悟先生など多くの人。ちゃんと習ったというよりもプライベートな会話から影響を受けた気がします。

4.関心のある、最近の社会問題はなんですか?

医療現場が長かったので、医療の分野に心理職がどのように貢献できて、どのように評価されるべきか、について関心があります。

5.お勧めの本はありますか?

「セラピスト入門」、「心理療法テクニックのススメ」、「家族療法のヒント」!(笑)。児島先生の“三項構造化”の論文。これは、外在化の元になるような論文で、クライアントとセラピストの二項から、問題を含めた三項構造に移行するというアイデアについて書かれたもので、貴重な文献です。

6.家族療法を目指す人へのメッセージをおねがいします。

家族療法の特徴的なところは、柔軟に物事見ていくことや、視野の広がりとか柔軟性とか、そういうところがよいところだと思いますね。だから、「これこれこういうもんやから、こうせんといかん!」とか、常識的な縛りから開放されて、クライアントがどういうこと望んでて、どういう風にお役に立てるか、何が使えるのかってとこを、目を皿のように魚眼的に見る。もしかしたら、「家族療法とはこういうもんや!」と考えてしまうと、これもまた意味がない、本末転倒。いったん疑ってみることが重要かもしれません。従来の心理療法もそうだし、「家族療法なんやでー」って言ってても、「ほんまかいな」みたいに疑う。そこから新しいものが生まれてくると思う。信じやすく、疑い深く(笑)

7.最後にこのインタビューを聞いて受験しようと思う学生に一言、大学院紹介をお願いします。

大学院は、私や東先生のように家族療法やブリーフセラピーをやっている者もいるし、一丸先生のように精神分析の専門家にいるし、いろいろな臨床家がいるので、いろいろなものの見方を院生時代に学べます。いろいろ広い視野で臨床の世界に触れてみたいなーという人はどんどん来てもたらったらいいと思います。待ってます。

※長崎純心大学の児島達美先生のインタビューに坂本先生が同席されていましたので、坂本先生について詳しく知られたい方は、児島先生のインタビューも是非ご拝見下さい。

 

 

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